屋根の耐久性をガルバリウム鋼板屋根へリフォームで!スレート屋根の葺き替え工事
スレート屋根のデメリット
屋根に使われる素材、スレート(粘板岩の英語名)には天然スレートと人工スレートがあります。天然スレートはすずりにも使われている粘板岩ですが、流通量が安定していないため費用が高額であまり使用されていません。実際に使われているスレート屋根は人工スレートの方で、セメントと繊維を混ぜ合わせた人工の素材でできています。比較的安価で色合いも豊富なため屋根素材として多く使われています。しかし設置後、メンテナンスの費用が多くかかることから、リフォームの際に別のものに交換したいと考える人も多いようです。
具体的には約10年に1度の期間でメンテナンスが必要となります。このメンテナンスは点検だけでなく塗装が必要となるメンテナンスです。つまり10年ごとに塗装をしなくてはならないのです。家を建てる際はスレート屋根にすると安く済みますが、その後のメンテナンス代は高くつきます。
そして注意が必要なのは、2004年以前に作られたスレートには、セメントと混ぜ合わせる繊維に石綿(アスベスト)が含まれている石綿スレートが多く使われていたという点です。これは強度を出すために作られたのですが、ご存知の通り石綿(アスベスト)は健康被害で社会問題になっている素材です。2004年以前に建てられた家の場合、屋根の素材が石綿スレートである可能性は高いですが、もし自宅の屋根素材が石綿スレートだとしても今すぐ対策をとる必要はありません。そのまま問題なく住み続けられますが、古くなって屋根の葺き替えをする場合には飛散防止の工事になるので、通常の葺き替えよりも費用は高くなります。
ガルバリウム鋼板の種類とその特徴
現在普及しているスレート屋根に変わり、近年人気が出ているのがガルバリウム鋼板屋根です。耐用年数が短いスレート屋根から葺き替えリフォームをする人も増えているようですが、このガルバリウム鋼板屋根とはどのようなものなのでしょうか。
ガルバリウム鋼板の特徴は、耐久性が高いところです。スレート材がメーカー保証約10年のところガルバリウム鋼板は約30〜50年の保証が付いています。さらに基本的にメンテナンスは不要です。また金属でできているのに非常に錆びにくく、錆びにくさはトタンの数倍以上です。一方強度は弱いのでへこみやすいといったデメリットもあります。価格はスレート材に比べると若干高めですが、メンテナンスの費用を考えると結果的に安く済みます。
そしてガルバリウム鋼板屋根に人気が出た理由の一つが、色だけでなくデザインが豊富であるところです。その種類は100種類以上。なかでも人気でよく利用されるタイプを紹介したいと思います。
- 横葺きタイプ
- もっとも多く使われているタイプです。見た目が美しく、塗膜の加工によってデザイン性の高い天然石粒仕上げや耐久性の高いフッ素樹脂を施したものなどもあります。屋根の勾配が緩いと施工できません。
- 縦葺きタイプ
- シンプルな見た目でトタン屋根とも呼ばれますが、現在はガルバリウム鋼板が使われたものとなります。勾配の緩い屋根に向いています。
- 瓦調葺きタイプ
- 瓦調にデザインされたタイプです。瓦よりも軽量で銀黒の色にもできるので日本家屋の美観を損ねることなく、より伝統的な瓦に近いフォルムの屋根にすることができます。
スレート屋根とガルバリウム鋼板屋根の比較
スレート屋根 | ガルバリウム鋼板 | |
---|---|---|
メリット | 価格が安い 加工しやすい 施工しやすい カラーが豊富 |
耐用年数が長い 薄くて軽い 金属でもサビにくい デザイン性が高い 比較的安価 基本的にメンテナンス不要 |
デメリット | 耐用年数が短い メンテナンススパンが短い 古いものにはアスベストの問題がある デザイン性は低い 割れやすい |
傷がつきやすい へこみやすい 防音性・断熱性が低い |
耐用年数 | ![]() | ![]() |
耐震性 | ![]() | ![]() |
強度 | ![]() | ![]() |
デザイン性 | ![]() | ![]() |
価格 | ![]() | ![]() |
メンテナンス | ![]() | ![]() |